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  • 執筆者の写真Akane Yamaguchi

シナモンで血糖を下げる

更新日:2020年3月19日




コーヒーや紅茶を飲むとき、いつもシナモンを入れて飲んでいます。

香りを楽しめるだけでなく、シナモンにはいろいろな効能があるのです。

たとえば、血糖値を下げてくれることもそのひとつ。

血糖値が高いと、認知機能に悪い影響があることが知られています。糖尿病になると、アルツハイマー病やそのほかの認知症を発症する割合が高いことがいろいろな研究で報告されています。



シナモンは血糖値を下げてくれるスパイス




シナモンが血糖を改善することは、さまざまな論文で報告されています。


たとえばシナモンと血糖値についての研究(2003~2018年)をまとめたSantosらの報告では、シナモンはII型糖尿病患者の空腹時血糖値を12.9~52.2 mg / dL、HbA1c値は0.27~0.83%低下させ、数は少ないものの、血清インスリン値を低下させたという報告もありました。


リコード法のシナモン摂取量めやすは、1日小さじ1/4程度です。コーヒーや紅茶にぴったりの量ですね。飲み物だけでなく、蒸かしたサツマイモにかけたり、カレーに入れたり、お好みに合わせて色々とシナモンを活用していただければと思います。



シナモンがコロナウイルスをブロックする可能性も期待できる???



コロナウイルスが猛威をふるっています。


日本ウイルス学会の発表によれば、

「今回発生している新型コロナウイルスは、SARSコロナウイルスと同じベータコロナウイルス属に分類され、(中略)、SARSコロナウイルスと同じ受容体 (ACE2)を使ってヒトの細胞に吸着・侵入することが最近の研究で報告されています」

ということでした(日本ウイルス学会ホームページより)。


シナモンには、プロシアニジンというポリフェノールの一種が含まれていますが、

このプロシアニジンは、SARSコロナウイルスがACE2に結合するのを防ぐ作用があることが知られていますので、新型コロナウイルスにも同じように作用するのではないかと密かに期待しています。


ただし、シナモンにはクマリンというポリフェノールも含まれており、クマリンは長期的に過剰に摂取すると肝障害などを起こす可能性があります。摂りすぎには十分注意しましょう。

*欧州食品安全機関によるクマリンの耐容一日摂取量(TDI:一生涯毎日摂取しても健康への悪影響がないとされる一 日あたりの摂取量)は体重1㎏あたり0.1mgです。


日本でよく見かけるシナモンは、カシアシナモン、セイロンシナモン、ジャワシナモンなどですが、カシアシナモンは他のシナモンに比べ、クマリンの含有量が高いことが知られています。


シナモンを購入する前に、いま手にしているのはどの種類のシナモンなのか、きちんと確認しておきましょう。


参考文献


An updated meta-analysis of cohort studies: Diabetes and risk of Alzheimer's disease.

Zhang J, et al. Diabetes Res Clin Pract. 2017; 124: 41–47.


To What Extent Does Cinnamon Administration Improve the Glycemic and Lipid Profiles?

Santos HO, et al. Clin Nutr ESPEN 2018, 27, 1-9


『アルツハイマー病 真実と終焉』デール・ブレデセン著 山口茜訳 ソシム刊 


「新型コロナウイルス感染症について」 松浦善治ほか 2020年2月10日 日本ウイルス学会ホームページ


Toxicology and risk assessment of coumarin: focus on human data.

Abraham K, et al. Mol Nutr Food Res. 2010; 54(2): 228–239


Procyanidins and Butanol Extract of Cinnamomi Cortex Inhibit SARS-CoV Infection

Zhuang M, et al. Antiviral Res 2009;82 (1): 73-81


シナモン含有食品のクマリン分析法及び実態調査

Iwasaki Y, et al. Ann. Rep. Tokyo Metr Inst Pub Health 2008, 59,143-148

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